『感情類語辞典[増補改訂版] 類語辞典シリーズ』
2015年の発売から、SNSを中心に何度も話題になり版を重ねた 『感情類語辞典』。
「感情」にまつわる表現の幅をぐんと広げてくれる本書は、様々な創作活動を助ける貴重なツールとして重宝されています。
愛、憎しみ、孤独、懐かしさ……。物語を生き生きと描くためには、その渦中に置かれた登場人物・キャラクターの心理を、生き生きと「描写する」ことが不可欠です。
でも、頭で考えるだけでは、どうしてもいきづまりがちです。気づくといつも同じリアクションをさせてしまったり、ドラマ性のない説明文になってしまったり、大げさに書きすぎてリアルでなくなってしまったり、会話に頼りすぎてストーリーがおざなりになってしまったり……。こうした失敗に陥らずに、そのキャラクターらしい、自然でオリジナルな表現を生み出すには、どうすればいいのでしょうか?
本書は、人間の喜怒哀楽を項目化し、それぞれの感情に由来する行動や反応を集めた、創作者のための新しい「類語辞典」です。
本書が手元にあれば、お決まりの表現に頼らずに、登場人物をより人間らしくリアルに描き、物語を引っ張っていく魅力的なキャラクターを生み出すことが可能になります。
ある感情における、目に見える「外的なシグナル」、体の内側に起こる「内的な感覚」、心理状態を表わす「精神的な反応」、そしてその感情が強烈だったり、長期にわたる場合のサインや、本人が周囲に隠したり、自覚がない場合のサインなど……
ひとつの感情につき、60〜90個前後の「類語」が収録されています。
増補改訂版ではより細かい感情を表現するために、項目数が75から130と大幅に増量。「読むだけで心に突き刺さる」と評判だった、悩める創作者を導く「まえがき」の部分も加筆されています。
さらに、各感情に結びついた行動を描写しやすくするため、その感情を強く想起させる動詞のリストを新たに追加。また、キャラクターの感情が今後どう移り変わっていくのかをわかりやすくするため、各感情が発展あるいは後退すると、どの感情に至るのかが参照できるようになりました。
小説家だけでなく、脚本家、シナリオライター、漫画家、さらには演出家や俳優など……物語の執筆だけでなく、キャラクター作りや役作りといった<人間を表現する仕事>のよき相棒として、あらゆる創作者を助けてくれる「類語辞典」です。